【きょうの1足/035】~シリーズ ”バラしてみよう vol.3” #ウエスタンブーツ #靴修理 #解体新書

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 【きょうの1足/035】
 ~シリーズ ”バラしてみよう vol.3”
 
 今日の”きょうの1足”は、超真面目にいきます。
 
 「キミんとこの仕事、こつこつやってるよねー 
 今度アメリカで買ったクロコダイルのウエスタン持って
 くるからさ、キレイに直してよね。」
 
 50後半の紳士のお客さん、人懐っこくて、ユーモアもあって
 話し好き。
 間合いもちゃんと図ってくれるから、ついつい話こんでしまう。
 スーツでいらっしゃるのに、いつもどこかにアメリカン魂を
 感じさせる独特の雰囲気を持ってる人。
 
 山口さん。あえて今回は靴の主の名前を書きます。
 
 昨秋、山口さんがめずらしくビジネスシューズを持ってこられて、
 「これ、底全部取り換えちゃってよ」って頼まれました。
 その時に初めて名刺もいただきました。
 
 仕事も終わって、かれこれ2週間が経ちました。
 
 いつもは、連絡しなくてもちょうど良いタイミングで寄って
 頂いて渡すのですが、今回は3週間経っても中々いらっしゃら
 ないな、と思いながら携帯に電話をしました。
 
 ・・・プルルルー・・・
 
 「はい。山口の携帯です」
 
 え・・・
 女性の声でした。しかも、ご本人でもない。
 
 いつもお世話になっている鉄工所の社長の携帯に電話すると、
 たまに娘さんが出られます。
 「今手が放せないから、あとで掛けさせます」って。
 そんな感じかな、と。
 でもタイプが違う。
 
 「ブロードウェイの靴屋の江間です。山口さんの靴が出来てて、
 いつもはすぐに取りに来られるんですけども・・・」
 
 「・・・・あ・・・、あの人、靴を預けていたんですね。」と
 まるで他人ごとのような返答。 で、こう続きました。
 
 
 「あのう、急なのですが・・・、山口、先週亡くなりました・・・」
 
 
 「え・・・・・」
 
 「私たちも、まだあまりに急すぎて”死んだ”ってことのみ込めて
 ないんです・・・」
 
  奥さまでした。山口さん、3週間前はピンピンしてました。
 
 
     ・・・・
 
 
  後日、奥さまが息子さんと一緒に靴を取りに来てくれました。
 
 「この靴ですか」って。常連さんでしたので、しばらく山口さんの
  思い出話をしました。泣きながら。
  このウェスタンの話しもしました。
  息子さん、まだ高校生だったかな。
 
 「このウエスタンが似合うまでちょっと時間掛かると思うけれど、
 「履きつないでいってください。メンテナンスはうちに任せて
  ください。」
 「と目に涙を溜めながら息子さんに言いました。
 
  山口さん、やっと自分も山口さんいなくなちゃったこと
  受け入れられました。
  なので、今日クロコダイルのウエスタン、アップできます。
  残した奥さまのこと、息子さんのこと見守って下さい。
  で、たまにうちにも寄って下さいね。心より御冥福を祈ります。
 
  素敵な紳士でした。人間ドック、皆さんも受けましょう。
  自分もだけど。
 
 
 
  
 
 そう、うちのお店に持ってきて頂く靴達は
 お客さまのお気に入りの1足なのです。
 
 
 <emma>
 
         
 
 
 ※この記事は2013年2月2日のものです
 
 
 <お問い合わせ先>
   ミスターエマ 中野本店 担当/江間(えま)

   03-3385-7284
    info.mr.emma@gmail.com

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